この記事にはダークソウルに関する重大なネタバレが存在します
火継ぎの祭祀場にいる最初から配置されている火防女、侍女、鍛冶屋アンドレイ、そしてルドレスは全員殺害しても復活するようになっている(ルドレスは途中で薪になってしまうが・・・)
逆に、あとから祭祀場に赴いてきたNPCを祭祀場で殺害しても復活することはない。
つまり、祭祀場自体に復活の力があるわけではなく、祭祀場に「選ばれた(囚われた)」存在だけが不死身になる。
何故、彼らが祭祀場に囚われてしまったのかと言うと、薪の王たるルドレスを除いた3人は灰の英雄が使命を果たすために選ばれてしまったからである。
3人は火継ぎの呪いに囚われている
この3人は全員が「火継ぎという名の呪い」に囚われてこの場にいることを、直接あるいは間接的に明言する。
・祭祀場の侍女
祭祀場の侍女の場合は、殺害後に再び会話することで、自らが「火継ぎの呪いにより不死となっている」ことを教えてくれる。

復活時の初回会話
また、ゲーム終盤に訪れることになる「無縁墓地」は「火継ぎの祭祀場」の過去の世界である。
こちらの祭祀場にも侍女がいるのだが、一度も火継ぎの祭祀場の方で会話せずに、「無縁墓地の侍女」→「祭祀場の侍女」の順で話しかけることで特殊会話が発生し、その内容から侍女が同一人物であることと、「英雄グンダ」の存在から過去世界であることが分かるようになっている。

無縁墓地→祭祀場の順で侍女に話しかけると発生
初対面ではないことを思わせぶりな態度で知らせてくる
ここで問題となるのは、無縁墓地で侍女を殺害しても復活しないにも関わらず、未来の祭祀場の侍女には影響がないということがある。
彼女が元々不死であるならば、当然過去であっても復活するはずであるし、そうでないならば当然未来にも影響するはずである。しかし、実際にはそうはならない。
つまり、このことから「無縁墓地の時代は『呪い』が発現しておらず、不死になっていない」ことと、「火のない灰が過去で殺害しようがしまいが、何らかの事由により死亡し、そして復活することが決まっているので未来に影響がない」ことが分かる。
・鍛冶屋アンドレイ
アンドレイは初回会話時に「自分は祭祀場の従僕であり、武器を鍛えることだけが生きがい」だと自己紹介する。

更にその上で「罪の種火」を渡した際の会話から自分の使命が呪いのようなものであると自覚しているが、それが火と人のためであるからこそ受け入れているのだと。

このアンドレイ君はシリーズをプレイしている人ならばすぐに分かるが、彼は一作目に登場した「アストラのンドレイ」と同じ名前と姿をしている。

こちらは一作目のアンドレイ
変わらぬ姿でいることが嬉しい
シリーズを通したプレイヤーならニヤリとするファンサービスの一貫・・・というだけではなく、彼は1作目のアンドレイと同一人物でもある。
アノール・ロンドには1作目に登場した巨人鍛冶屋が死体として朽ちているのだが、その手に残された「巨人の種火」をアンドレイに渡すと、なんと過去を懐かしむ発言をすることから二人が同一人物であることが分かる。

巨人ですら「さすがにもう生きちゃいない」はずなのに、なぜアンドレイさんが生きているのか・・・それは・・・
さて、先ほど侍女の項目において無縁墓地が過去世界であることを説明したが、こちらの火事場においては鍛冶道具が残されているのみでアンドレイの姿は見えない。

アンドレイの姿はなく道具だけが野ざらしにされている。
この金槌は祭祀場の鍛冶屋に受け継がれているものであるが、この時代においては、まだ鐘が鳴っていないためにアンドレイも召喚されることなく灰の墓所で眠っているのだろう。
・火防女
火防女が呪いに囚われていることは、彼女自身ではなくルドレスの口から明かされる。

ルドレスはダクソ界屈指の優男だが、火防女の瞳の秘密を知っていたりと、裏事情にも色々と詳しい。
なぜ、この3人が祭祀場に囚われていたのかも知っていたのだろう。
この火守女が一体何者かということについてはほとんどヒントはないのだが、実は一つだけはっきりしていることがある。
それは彼女が火防女として復活したのは、薪の王たちが目覚めてからであるということである。
オープニングでは薪の王たちが次々と復活するのだが、彼らに続いて最後に目覚めるのが火守女なのである。

薪の王たちが目覚めたことにより、火守女もまた目覚めた
この時に彼女の特徴とも言える頭冠を被るので、彼女もまた既に死者であり、目覚めの鐘と同時に復活したのだろう。
まとめ
ダークソウル3の時代においては既に幾度となく火継ぎが行われてきているという設定がある。
その結果として、3の時代には「火継ぎシステム」とでも呼ばれるものが確立されており、火継ぎを確実に果たせるように「火のない灰」の存在と、灰がその任務を滞りなくを果たすために、サポート用の人材も同時に復活するという仕組みが考案されたのだろう。
つまり、この3人は火継ぎシステムの考案者にこう言われているのだ。
「この地で死ぬことなく永遠に灰の者を助けよ」と。
まさに火継ぎとは呪いである。
なお、この火継ぎシステムを構築したのはもちろんロスリック王家である。
ロスリック王妃が関与していることはエストの灰指輪からも明らかであるし、火継ぎとは呪いであると認識されるのもロスリックとの共通点であることから、ほぼ間違いないだろう。
