お代はラヴでけっこう

[ダークソウル]ソラールの「太陽」とはなんだったのか

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 ダークソウルで一番人気のあったキャラといっても過言ではない太陽の戦士ソラールさん。

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 彼は「太陽」を求めてアストラからロードランに渡ってきましたが、この「太陽」とは何だったのか。というお話です。

3つの確定事項

①ソラールの求める「太陽」は天空の太陽ではない

 普通太陽と言えば天空に浮かぶ天体を指し、実際にロードランにも太陽はあるのですが、ソラールの求める「太陽」はこれとは別のものです。

 城下不死街や城下不死教区で出会うとき、ソラールは常に太陽を見つめています。
そしてそれに対しては憧憬のような気持ちで見つめているだけであり、それ自身を求めているわけではないですし、太陽の祭壇のセリフから空の太陽は太陽としてきちんと認識しているのは判明しています。

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②「太陽」とは「概念」ではなく「物質的な何か」である

 例えば、通常我々が「太陽みたい」といえば、「明るい人間である」とか「熱く燃えた情熱」のような「概念」を指すことが普通です。
しかしソラールは「太陽」を明らかに「物質的な何か」として探しています。概念ではないのです。

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③ソラールは「太陽」を求めるために「不死人」となった

 まず、不死人とは望んでなれるものなのか?ということに議論の余地はありますが、とりあえずソラール自身は「太陽」を得るためにわざわざ不死人になってロードランを訪れたことを語っています。

 ②と重複しますが、ソラールの語る「太陽」が概念であるならば、わざわざ不死人になってまでロードランに来る必要などないはずです。

 つまり、「太陽」とは「ロードランにしか存在しない何か」です。

 更に言うと、別にロードラン行くためにわざわざ不死人になる必要はないはずです。
それにも関わらず、なぜ不死人になる必要があったのか?

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結論

 結論から先に書きますがソラールさんの求める「太陽」とはイザリスに蠢く「太陽虫」のことです。
そして、なぜ彼がこれを追い求めたのかというと、故郷のアストラから厄介払いするために騙されてしまったからです。

 ソラールさんはアストラにいたころから、敬虔な太陽信徒でした。
太陽の戦士の物語は英雄譚の物語なので、ソラールさんは英雄願望が強かったのでしょう。
ことあるごとに、周囲に太陽の戦士への憧れを語りますが、「太陽の戦士」は信仰対象が、神々から追放され偶像が破壊された「太陽の長子」です。
ソラールさんの装備品に描かれた太陽は全て自画でありシンボルすら自作であることから、まともな聖具も流通していないことが推測されます。

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太陽の装備品は全て自作

 周りにあざ笑われても信仰を捨てないソラールさんは孤立を深めていきます。

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 しかも彼は貴族階級の出身です。

 (ソラールは)平民というイメージではなかったですけどね
どっちかって言うと、なんだろ。ある程度由緒があるところの 何男坊みたいなノリだろうな
(中略)
彼がいたところはベーシックなところだと そうじゃないと異端にならないと
-ゲームの大晩餐第13回 宮崎ディレクターの発言より

 太陽信仰は「異端」であるとはっきりと明言されています。
子どもの頃ならば笑いものにされるだけで済みますが、大人になっても異端信仰を捨てないソラールさんは貴族のお家において致命的になりうるわけですね。
そこで利用されたのがアストラの貴族階級の間に流れている伝承です。

 OPでは不死人は呪われた存在として迫害されると説明を受けますが、これはあくまでも庶民に対する話で、貴族の場合は異なります。

 不死の印みたいなやつは呪われてるんだって話になるわけですね
なんだけど、宗教者ないし高貴な人たちの中にそれが現れるってのはご都合が悪いじゃないすか
なんで、我々に現れた場合は、それは使命の印なんだみたいな言い訳が行われていたイメージなんです
で、まあ使命だからお前行って来いよ。その流れで厄介払いもできるようにみたいなそういうイメージです
-ゲームの大晩餐第14回 宮崎ディレクターの発言より

 プレイヤーはゲーム最序盤にソラールさんと同じくアストラ出身の上級騎士と出会い、「不死の印は使命の証である」ということを聞かされます。要は不死とは(アストラの貴族にとっては)、ある種「英雄候補の証」というべきものなのです。

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初代「あなた騙されてますよ」さん

 つまり、ソラールさんは故郷で厄介払いのために、不死の英雄譚と太陽虫の存在を吹き込まれた結果、不死人となってロードランに旅立ったわけです。

 イザリスで、事前に赤目の太陽虫を倒してソラールさん生存ルートを選んだ場合、ソラールさんが「何者かに嘘を吹き込まれていた」ことをはっきりと語ってくれます。

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 長い旅路の果てに見つけた「太陽」が光るだけの寄生虫にしか過ぎず自分が嘘に騙されていたことに気が付いてしまい絶望してしまったのです。

 太陽虫の場所以外ではソラールさんは「見つからない」と発言しているのに、太陽虫の場所でのみ「嘘と気が付いた」ということは、太陽虫がソラールさんの求めていた「太陽」であったことは明らかです。
そうでなければ、「まだ見つからない」と嘆いていたはずですから。

太陽虫について

 太陽虫は、太陽の戦士とは無関係の虫ですが、なぜソラールさんがあっさり騙されたのかというと過去に前例があったからと思われます。

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 無関係なはずの太陽虫が太陽のメダルをドロップするのは、ソラールさん以前にも太陽虫に寄生されてしまった太陽の戦士がいたことを示唆しています。

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 赤目の太陽虫を生かしたままシナリオを進めると、ソラールさんは「太陽」に抗えずに虫に寄生されてしまいます。

 同じように過去にも太陽虫を「太陽」の証と信じ込み、寄生されたものがいたのでしょう。
そのことを知った故郷の何者かが「太陽虫とは太陽の戦士の証だ」ということを吹き込んだわけです。

真の「太陽の戦士へ」

 しかし、ソラールさんは絶望しきった中でも、なんと自らの足で立ち上がることができる真の戦士でした。

 あれほど絶望していたにも関わらず、最初の火の炉で召喚サインを出し、自分の世界で火を継いだのですから。

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 またその揺るがぬ敬虔な信仰は後の時代である2でも3でも語り継がれ、最終的にはその剣に太陽の力が宿っています。

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 嘘から始まったソラールさんの旅ですが、その果てに彼は「本当の太陽」を見つけられたと思っています。

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