どうも、篝火文書店の店長のハルトです。
原神Ver2.8のミニイベント「残像暗戦」はもうみなさんプレイされましたか?
今回のイベントは、戦闘中心でサラッと流されるかと思いきや、ディルックの過去に関するがっつりとした情報と、まさかのガイアの過去と眼帯の秘密が隠しイベントで明かされるなど、ストーリー上で非常に重要な伏線が散りばめられていました。
イベントの終幕では過去の騎士団で起きたディルックに纏わるストーリーを巡り、重要NPCたちからの手紙が届きます。
届出人が誰なのかは中身を読めば大体は簡単に推測できるのですが、一つだけ差出人の特定が困難なものがあります。
それが、序盤において「旦那の友達」とパイモンに名付けられたノートの持ち主であり、「届いたばかりの手紙」の人物です。
一体この「旦那の友達」とは何者なのでしょうか?
「旦那の友達」は「正体を隠したガイア」ではないかという仮説
私が個人的に考える仮説として、この「旦那の友達」は「正体を隠したガイア」ではないかということです。
まずは、この物語の最初に話を戻します。
旅人はアデリンの依頼により、ディルックを手伝うべく、鷹飛びの浜に向かいました。
そして、その場に残されたノートから、ディルックの協力者・・・「旦那の友達」が存在していることを知ります。
ここで、何故このようなノートが不用心に置き去りにされているのかとパイモンがいぶかしがるセリフが入ります。
しかし、実はこの場所には第三者が来ることはできないようになっています。
それは、この場所は西風騎士団の実戦訓練場所として立ち入り禁止に指定されているからです。
よって、現在この場所に立ち入ることができるのは栄誉騎士であり、アデリンに依頼された旅人だけということになります。
残されたノートには地脈の異常に関して「このことを必要な人に知らせていく」と書かれていますが、この「必要な人」とは恐らく旅人のことでディルックの過去を伝え、彼の協力者を増やすのが目的で残していったのだと思います。
さて、では何故「旦那の友達」はこの場所を西風騎士団を使って立ち入り禁止にできたのか?
この話をする前にモンドの地下情報網に話に移ります。
モンドの地下情報網
ディルックはかつて神の目に目覚め、その実力から西風騎士団に入ることが決定しました。
しかし、その直後にディルックとその父クリプスは魔龍ウルサに襲われ、ディルックを守るためにクリプスは邪眼の力を使って撃退し、そして力の代償として死に瀕し、ディルックが介錯をしました……。
ところが、この父親の功績を当時の西風騎士団督察長であるイロックが握り潰し、更にその功績を自分の物にしてしまったのです。
このことにディルックは激怒し、西風騎士団を辞退し、そしてアリスの勧めもあってテイワット放浪の旅に出ました。
父の運命を狂わせた「邪眼」がファデュイからのものであると知ったディルックは各地でファデュイの拠点を潰して回りましたが、執行官と出会った彼は敗北し、地下情報網の一員に助けられます。
これが切っ掛けとなり、ディルックは地下情報網の一員となりました。
恐らく、「旦那の友達」はこの「北大陸からきた地下情報網の観察者」です。
そして、この北大陸にはモンドも含んでいます。
また、「旦那の友達」は一般人を自称していますが、執行官と戦い生死の境を彷徨ったディルックを助けたのですから、実際は相当な実力者であるはずです。
さて、この地下情報網は謎に包まれていますが、この地下情報網の一員であると考えられる人物が一人存在しています。
それがモンドのNPCである「ヴァル」です。
モンドのデイリー任務「サプライズ」では、ルドルフのために妻ジリアンナのプレゼントを選ぶことになります。
この任務では、誰にプレゼントを選んでもらうかが繰り返すことで、徐々に増えていくのですが、最後に追加される人物が「ヴァル」です。
しかし、ヴァルからの「サプライズ」をジリアンナに渡すと、彼女は青ざめて何処かへ行ってしまいます。
旅人が彼女の後を追いかけて話を進めていくと、実は彼女は元宝盗団の一員であり、そのことで何度も脅されてしまったことが分かります。
このことをヴァルに問い詰めると、彼女は「あの方」の依頼でジリアンナのために荒療治をしかけたのだと説明してくれます。
また、この時に「あのお方は純粋な犯罪者は許さないが、役に立つ宝盗団もいる」ということを教えてくれます。
つまりヴァルは地下情報網・・・すなわち、「モンドのために裏で暗躍し、汚い仕事にも手を染めながら、モンドのためにならない存在を消す」組織の一員だということです。
この地下情報網は、1000年前のローレンス家に腐敗と堕落の政治から生まれた「クロイツリードの秘密結社」を元に生まれたと考えられ、500年前に活躍した西風騎士団ルースタンも加入していました。
さて、元々旅人がヴァルのことを知ったきっかけを覚えている人はいるでしょうか?
それは初期に解放されるガイアの伝説任務であり、ガイアの情報源として紹介されたのがヴァルでした。
そして、旅人のよく知る人物であり、「宝盗団も情報源として利用する」人が一人存在しています。
それがガイアです。
Ver1.3イベント海灯祭では、宝盗団の情報屋としてガイアがニムロドを紹介してくれます。
よって、ガイアもこの「地下情報網の一員」である可能性は非常に高いでしょう。
また、今回の残像暗戦中には、何人かのNPCから特別な会話が聞けますが、ヴァルもその一人です。
彼女曰く、今はとても財力のある人に時間を買われてエンジェルズシェアにいるそうです。
このものすごいお金持ちとはディルックのことです。
ディルックは、地下情報網に関わる今回の任務を周りに知られることを防ぐために、ヴァルの時間を買い取って情報の漏洩を防ぎました。
そして、鷹飛びの浜を西風騎士団を使って立ち入り禁止にしたのは「旦那の友達」の方であることも分かります。
何故なら、ディルック自身は「騎士団と交渉したくない」からです。
また、旅人が鷹飛びの浜で戦っている間、ディルックが何をしていたのかというと望風山地で調査をしていました。
そして同じように望風山地もまた西風騎士騎士団により立ち入り禁止指定されています。
つまり「旦那の友達」とは「地下情報網の一員」であり、「西風騎士団を動かせる関係者」です。
ちなみにイベント終盤のガイアとの会話で、実際にこれを行ったのはガイアであるという本人の供述もあります。
なお、この時ガイアはアデリンと「闇夜の英雄の正体」について意見を言い合っていますが、これは茶番です。
何故なら、ガイアもアデリンらワイナリーの関係者も闇夜の英雄のことは知っているからです。
ディルックの伝説任務において、闇夜の英雄の正体を疑った西風騎士のホフマンを騙すため、ディルックは酒場の客全員をワイナリーの関係者にして証言を偽称するというテクニックを使っています。
なぜ、わざわざこのような茶番をするためにガイアが訪れたのかというと、もちろん協力者として手紙を届けるためでしょう。
アデリンとの会話後、ガイアは「書類仕事がある」と言いながらすぐに立ち去っていきますが、この手紙にある通りドラゴンスパイン方面に向かって監視に向かったのだと思われます。
つまり、
①「旦那の友達」は地下情報網の一員
②西風騎士団を動かせる力がある
③執行官からディルックを助けられる実力者
④北大陸の人物である(モンドも含む)
という状況から考えて、「旦那の友達」はガイアである可能性は非常に高いように思います。
ガイアの”献身”
さて、この「旦那の友達」がガイアであるとすれば、何故ディルックにも正体を隠しているのでしょうか。
今回のイベントでは対外的には不仲である二人が存外仲がいいということで、表向きに対立しているのは見せかけのファッション不仲ではないかという話を何人かが語っていました。
私もその一人です。
・・・と、これを書いた時はそう思っていたのですが、今ではやはり二人はファッション不仲ではないと思っています。
一見するとディルックとガイアはお互いに協力してモンドの平和を維持しているかのように見えました。
しかし、実際に手紙の内容を精査し、またこれまでの物語の経過を詳しく観察すると、ディルックとガイアが協力しているのではなく、一方的にガイアがディルックに献身していることに気が付きます。
手紙の内容からして、これが第三者に読まれることを想定していないように思えますが、そのような手紙であっても、ディルックはガイアの協力を拒んでいることが分かります。
ガイアはディルックを常に心配し、西風騎士団と協力を求める方向に仕向けますが、ディルックがそれを受け入れることはありません。
「K」に対する「D」の返答でも、ディルックはやはり「自分の目的は自分で果たしたい」という意思が見えます。
だとしたら、ガイアができることは西風騎士団としての正体を隠した第三者として情報提供者になることです。
ちなみに、なぜここまでガイアが一方的な献身をしているのかというと、ガイアの秘密が隠された「箱」に幼いころに二人で集めた古い貝がらが残されているように、ガイアはディルックとの幼いころの関係にずっとこだわり続けているように見受けられます。
義父のことでガイアはディルックに負い目を感じていますが、恐らくディルックはもうガイアを許しています。
しかし、ガイアがその許しを受け入れられず贖罪の気持ちを持ち続けているため、逆にそれが二人の仲を阻害しているように思えます。
一方的な献身は友情になり得ないからです。
今後二人の関係がどのようになるかまでは分かりませんが、本当に二人が和解するためには、それぞれが自分自身の道を歩くと決める日が来る必要があるのではないかなと思います。