この記事は、2024年4月時点の情報を元にネタバレや個人の見解を含んでいます。
今後の実装次第で公式と大きく異なる記事となる可能性がありますのでご了承ください。
今回は、ピノコニー編の元凶である「真の黒幕」は何者なのか?ということについての考察をしていきます。
なお、当記事は4/7にYoutubeでライブ配信した内容を再構成したものになります。
また、元々は海外コミュニティの投稿をベースに独自に解釈を大幅に追加した内容になります。
動画版
Youtubeに動画版を投稿していますが、特に後半以降を大幅に改定し結論も変化しています。
はじめに
Ver2.0において、ロビンやホタルを殺害した「人狼」の正体はギャラガーであることが判明しました。

しかし、ギャラガーはあくまでもVer2.0で起きた「死」の実行犯であり、今回の悲劇の「元凶」である黒幕とは異なります。
黄泉は、この黒幕はファミリーの内部に潜んでいると考えており、同じく調査を行っていたロビンは単なるファミリー所属というだけではなく、重要な地位にいる人物でありサンデー(オーク家)を除いた四大当主の一人である可能性が高いと推測しています。


では、このファミリーの高い地位にいる「黒幕」とは一体何者なのか?
真の「黒幕」について
今回は先に結論を書いておきますが、今回のピノコニー事件の「黒幕」とされる人物はオーク家の当主であるサンデーでしょう。

しかし、ロビンはサンデーとは幼いころに約束をしたので彼が犯人であるはずがないと信じていました。
サンデーもまたロビンを本当に愛しているので、ロビンも巻き込むような事件を引き起こすはずがありません。

それなのに彼が黒幕だと言えるのは、サンデーは自分が異変の元凶であることに気が付いていないからでしょう。
次に、なぜそのような結論に至ったのかを順番に書いていきます。
「調和」のシペと「秩序」のエナ
本題に入る前にまず、二柱の星神の話をする必要があります。
ピノコニーを支配するファミリーは星神「シペ」に追従する派閥です。

かつて監獄星であったピノコニーは、「調和」の降臨により救われたと記録に残っています。

星神エナとは、「秩序」の運命を司る星神です。

その名の通り、銀河全体の「秩序」を守る万物の守護者であり、その身は「太陽」に例えられ、追従する派閥「天外聖歌隊」は賛歌を捧げました。

このエナは「概念が被る神は対立し、より強い方が残る」という法則により、シペに吸収されてしまいました。

しかし、吸収されてしまったとはいえ、エナは最も古い星神です。
「秩序」という概念は強大であり、容易く飲み込まれる存在ではないとヘルタは分析しています。

実はピノコニーをよく観察すると、ところどころにエナの影響が残っているように見受けられます。
例えば、エナの象徴は「目」です。

ピノコニーを「全体マップ」で確認すると、「現実」はエナの「目」に酷似した形になっていることが分かります。

元々ピノコニーは監獄星でしたが、監獄とはある種の「秩序」が支配する場所です。
「現実(監獄星)」のピノコニーは「秩序」の管轄ですが、「夢」のピノコニーは「調和」のファミリーの管轄であるため目は閉じられます。

私は、このシペの中に飲み込まれたエナの一部がサンデーの中に潜んでおり、この「エナの意思」が今回の惨劇を産んだのではないかという考えています。
そもそも、シペは「調和の賛歌」を奏でて人々を洗脳導く星神ですが、エナもまた歌を重視する星神で、派閥「天外聖歌隊」は音律で彼女を讃え、彼女自身も歌と共に降臨しています。

つまり、ロビンが感じた「調和の中に紛れ込んだノイズ」とはエナの歌なのでしょう。

サンデーとエナの共通点
さて、「調和」が呑みきれなかった「秩序」が暗躍しているとして、それが何故サンデーと関係していると言えるのか?
よく観察すると両者には幾つかの共通点が見受けられます。
まず最初に挙げられるのが両者ともヘイローを持っていることです。
ヘイローとは、宗教美術において神仏や天使や聖人などの頭部ないし後部に表現される光の輪のことです。

これは、太陽により似た形であり、エナは太陽に例えられてます。

またサンデーのヘイローは特殊な形の目が発現していますが、この目はエナの目の形と似ています。

サンデーは「使用人」としてカラスを使役していますが、このカラスにも「目」が刻印されています。

サンデーは他者を支配する異常なほどの支配欲を持っていますが、本来このような階級的考えは「調和」とは真逆の性質で、むしろ「秩序」に近い考えです。


実際、ヘルタはエナのことを支配欲の強すぎるやつと評価しています。

シペに吸収されるまでのエナは万物の守護者であり、すなわち絶対神のような存在でした。

「秩序」のエナの派閥で知られ「天外聖歌隊」という派閥がありますが、聖歌隊とは「キリスト教の讃美歌を唄う集団」のことです。

サンデーという名前は英語で「Sunday」であり、本国語では「星期日」ですが、これはキリスト教の安息日であり宗教的に重要な意味を持ちます。

そもそも天環族の「頭の後ろに翼がある」というデザインはキリスト教の「智天使」ですし、サンデー=キリスト教が単に私の考え過ぎでない証明として、彼の神への祈りの言葉は聖書からの引用です。


愚者の口の言葉の初めは愚痴である、 またその言葉の終りは悪い狂気である。
旧約聖書—コヘレトの言葉より
彼自身はこれを「調和の歌」と説明していますが、鼻が利く犬であるギャラガーはサンデーの中に「調和の歌」に似て非なる別のものを感じ取っています。

そもそも、「調和」と「秩序」は似ているからこそ衝突したのであり、其は一見して「調和」に似ているように思えるものの、本質的には異なるため、ギャラガーはそれを感じとったのでしょう
エナの目的
しかしロビンがサンデーへの信頼から彼を容疑者から外したように、妹を心から愛しているのは間違いありません。

ならば何故、ロビンも巻き込むような事件を引き起こしたのか?
ここでエナの姿を改めて見てみると、その体は節がいくつもあり、その顔は能面であり、天から糸が吊り下げられている操り人形の姿であることが分かります。

実際、模擬宇宙でエナと対峙した開拓者は、まるで誰かか自分を操り人形にしているように感じました。

エナは後ろの目こそが本体であり(秩序の象徴も目の形)、「宇宙の秩序の糸」を使うことで他者を操ることができるのでしょう。
つまりサンデーは自分が「秩序」に侵食されていることに気がついておらず、「調和」のために働いていると信じている。
だから、部下に命じて「死」のことや黒幕について調べさせていた。

ロビンは兄を信じて容疑者から外してしまったので、それが盲点であり、失敗してしまった。
つまり表向きの元凶はサンデーなのだが、正確にはその裏に潜むエナの意思こそが真の黒幕なのではないか。
先ほどエナは「太陽」に例えられていると説明しましたが、Ver2.0予告番組ではピノコニー編でのラストではあるキャラクターが「今 皆に太陽を直視する権利を与えよう」というセリフを言うとの説明がありました。

エナはサンデーを利用して、この世界に復活する隙を伺い、最後は本当に目覚めるのではないかなと思っています。
さて、そう考えるとギャラガーの行動には全く違った意味合いが出てくる。
ピノコニーは真の夢境に少しずつ沈没しており、いつしか記憶域ミームが出現するようになったが、このときに過去の記憶が掘り起こされて「ギャラガー」が誕生したのではないか?
つまり「ギャラガー」が生まれたのはサンデー(エナ)の暗躍により意図せず起きたものであり、そのことに気が付いた「ギャラガー」は「秩序」を止めるために、同じく天環族であり、意図せず「秩序」の意志に従う行動をしていたロビンを排除。
ホタルとアイコンタクトをしていたのも、その一環で意図的な協力をしていたのではないかと思います。(が、これは「脚本」に逆らう行動だったのでうまくいかなかった)



おまけ
アベンチュリンは地母神を祝福する祭りの日に生まれ、彼は「幸運」を授けるという特別な目を持って生まれました。

この目をよく見ると、エナの後ろで見つめる目のカラーリングと似ています。

エヴィキン人の地母神は星神体系から外れた独自の信仰と言われていますが、吸収されてしまい死んだ扱いになっていただけなのかも・・?