今回のVer5.5ではスカークの意匠に似た雰囲気を持つ
聖遺物「深廊の終曲」が実装されました。


聖遺物物語の内容としてはスカークと思しき少女が世界の過去の痕跡を辿る物語なのですが
その内容を深堀りすると以前から英語圏で「Childe’s theory」という名で広まっていた
「タルタリヤ=降臨者の転生説」に繋がる可能性が高まったために

今回はそのことについて解説していきます。
*Childe=「公子」の英語名
動画版
深廊の終曲
深廊の終曲は、「少女」が「師匠」の命より北の果てにある鏡を抜けて深境螺旋に残された「旅の者」の痕跡を探しに行く物語です。

恐らく師匠とは極悪騎スルトロッチのことであり少女とはスカークのことです。

「鏡の廊下」というのはテイワットから深境螺旋に繋がっている通路のことでしょう。

現在の「螺旋」入口はモンドに置かれていますが

本質的にはワープ装置に過ぎないので同じものがスネージナヤにあるのかもしれません。
スカーク(仮)はここで「天外の旅の者」の痕跡を探したところ、彼女がアビスに染まる前の「龍王」と対話していた記憶を見つけます。
そもそも「旅の者」とは宇宙をさ迷う記録者の女性で

肉体はこの宇宙の別の場所に眠らせて、意識だけを宇宙に飛ばして星間旅行を行っていたのです。

数多の世界を見届けてきた彼女ですが、何故か何の変哲もない「原神世界」とアビスに染まる前の「龍王」に惹かれて目を向けます。

数多の世界を見届けた彼女はしょせんこの世界もいずれは冷たい潮――アビスに飲み込まれると告げ、「滅亡」が決まっている「原神世界」を捨てて宇宙へ共に旅立たないかと提案します。

しかしこの世界を愛していた龍王はそれを断り、自身が骨になっても世界を守ると宣言。
そして、いつの日かその結果を見届けてほしいと「旅の者」と再会の約束をします。

そしてまたしばらく時が流れ――約束通り、「龍王」と再会の約束を果たすために「旅の者」は原神世界を再び訪れます。

しかし「旅の者」はその再訪した世界を見て驚愕しました。

「龍王」の姿はどこにも存在せず記憶とは全く違う世界――「原初のあの方」によって作り変えられた「テイワット」に変貌していたからです。

この星に起きた出来事を知りたいと思った彼女は、星への干渉は許されないという「記録者」の掟を破り

自分の意識を凡人に移してこの世界を密かに旅することを決めました。
それが現在のスネージナヤに位置していた「黄金の都ヒュペルボレイア」に住む少年です。


この時、黄金の都ではある議論が巻き起こっていました。
人間が分不相応に「知恵」を求めだしたために「天の使者」の怒りに触れてしまったのです。

天罰を恐れる司祭たちは原因を糾弾するために議論を白熱させました。
この場に現れた「旅の者の生まれ変わり」である「少年」は彼らの間違いを指摘しますが

主祭たちは神に冒涜の弁を吐く少年に激怒し銀の樹に向かって申し開きせよと追放しました。

銀の樹――世界樹に向かった少年はそこで天の使者と出会います。
「天の使者」とは、原初のあの方によって創造された地上の全てを統べる代理人。
その叡智を持って人々を愛し導くように造られた存在です。

さて、銀の樹の下で天の使者と出会った「少年」は彼女に天外の理を伝えます。
天の使者はそれを聞き恐れおののきました。
この世界の人間が知るはずのない「真実」を少年が知っていたからです。

「少年」が自身の出自を天使に明かし、彼女の知らない星々の夢を語ったところ
天使の「枷」は破れ、初めての「自我」を得ます。
そして、天使は少年が知りたがっていた創世の禁忌――すなわち「旅の者」が原神世界から離れていた間に、天外の侵略者「パネース(原初のあの方)」が現れ「龍」を打ち払って「テイワット」に作り変えたことを教えました。

「この世界の人間は「運命」に縛られた哀れな操り人形でしかない」

このことを知った「少年」は世界を愛した「龍王」とのあまりの違いに驚き、天へ反逆することを誓います。

そして、初めての「自我」を得た天の使者も「愛」という禁断の自由を得たことで

「少年」の誘いに乗って
共に天へ反抗する共犯者となったのです。

ちなみに肉体的には男女なのですが、「少年」の精神の中身である「旅の者」は女性であるため

ある意味百合ですね。
百合はいいぞ。
さて、少年に恋をした「天使」は神を出し抜き、理想の都を作るために、なんと創世の権能を少年に渡して数多のフェイを作り上げます。
そして、いつしか完全な生命と天空に届く城を作り上げるのだと。

ちなみにこの能力考えるとこの「天の使者」とは「原初のあの方」から分離した「4つの光る影」の一柱――「生命の執政」であったと考えられます。


フォンテーヌの風の翼には、水神エゲリアが誕生する前に「別の生命の執政がいたが死亡している」ことが書かれています。

しかしこの傲慢はすぐに「天理」に知られることになりました。
「天空」から「月」が覗き見ていたからです。

ヒュペルボレイアは「天の釘」によって破壊され、「天の使者」は罰として知恵と外見を奪い取られました。
自身とその眷属は「仙霊」として知られる矮小な存在に落とされ彷徨い続けることとなったのです。



これが聖遺物のストーリーとなります。
璃月の書籍には「仙霊の先祖と外来の旅人が出会い、月の三姉妹を証人として永遠の誓いを立てた。そのわずか30日後に災いが起きた」とあります。
これは、まさにこの「天の使者の裏切り」を「空月」が覗き見ていたことを指しているのでしょう。

さて、「外来の旅人」とヒュペルボレイアの関係が判明したことで注目を浴びたのがタルタリヤの存在です。

実はタルタリヤには以前から「第三降臨者の生まれ変わりではないか」という説がありました。
これはVer4.2が実装されてしばらくして2023年末ごろから、主に英語圏のコミュニティ及びSNSで「Childe`s therory」という名で広まったものです。
「タリタリヤは青白い王女の物語では光の王子であり第三降臨者でした」
https://x.com/cho_co______/status/1733605546492571941
ただし、今回追加された聖遺物の内容によれば「龍王」が漆黒に染まる前に「降臨者」たりえる
「旅の者」が存在していたことが明らかになったため、第三降臨者は「漆黒の龍王ニーベルンゲン」である可能性が高まりました。

そのため、ここでは単に「タルタリヤ=降臨者転生説」とします。
さて、タルタリヤの本名は「アヤックス」なのですが、これは「スネージナヤの冒険英雄物語」から取られたものでした。

この物語とは「フィヨルドの歌」と呼ばれるもので、主人公のアヤックスが氷海の奥深くで黄金と白石の国を発見したと伝えられています。

この黄金と白石の国こそがまさに黄金の都ヒュペルボレイアのことですね。

要するに先ほど説明した「旅の者」が転生した「少年」の名前は、この「アヤックス」だったと考えられます。
そして「タルタリヤ=降臨者の転生説」が生まれたのは世界の理を追求したフォンテーヌの水仙十字院のメモに「降臨者」と「アヤックスの伝承」がセットになっていたからです。

水仙十字院に伝えられる「アヤックスの演目」には自我を捨てて深淵に落ちることで、聖なる幼児の状態で新生を迎えることが書かれています。
そしてその出典は「悲劇」なのだと。

これこそがまさにヒュペルボレイアの「少年アヤックス」が新たな人間へ「転生」する儀式なんじゃないでしょうか。
最初の転生体であった「少年」は「旅の者」の知恵と意識を残していましたが、「天の使者」が知恵と外見をはぎ取られたように

「旅の者」の転生は以降、記憶と意識の継続ができなくなってしまったと推測されます。

さて、物語によると「少年」は天の使者と愛し合いましたが、この天の使者の外見は鶴見やドラゴンスパインの壁画に姿が見られます。

そして、この「天の使者」の肩の装飾はタルタリヤの肩にも同様の装飾が見られます。

聖遺物のうち「花・羽・時計・杯」は第四の影であり、それを統括する「理」の冠のマークは「原初の存在」――すなわち降臨者を指していると推測されるのですが



このマークはタルタルヤの天賦に同じ形のものが採用されています。
もう一つ気になるのが旅人とタルタリヤと戦闘した際に手に入るアチーブメント「異邦人と異邦人」です。

この異邦人、あるいは異邦の旅人という名称はこれまでゲーム内では「旅人」にしか使われたことがありません。

もちろんタルタリヤは璃月人ではないためその意味での「異邦人」ではありますが
モンド人である「淑女」と稲妻で戦った場合や稲妻人(?)である散兵とスメールで戦った際に類似のものが見られないので、やはりこの「異邦人」という称号は特別な意味が伺えます。


そう考えると彼の「神の目」がフォンテーヌで機能停止した理由も推測できます。

神の目が与えられる条件は未だに不明確ですが、神の意思によるのではなく一定の条件を満たせば自動的に出現するものと分かっています。

条件さえ満たせば種族は問わないため、神に反逆するカーンルイアの血を引くガイアやホムンクルスであるアルベドにも与えられます。


たとえ、その存在が世界外を由来としても「降臨」の意思に満たなければ、「外来者」としてこの世界の理の束縛を受けます。

降臨者としての記憶を持たないアヤックスーータルタリヤは意思が足りない「外来者」でしかなく、運命に縛られていましたが、彼はフォンテーヌに立ち寄ったことでそこに眠る世界外の鯨に近づいてしまいました。

子どもであった時と違い、成長した戦士となった彼は「運命」の束縛を抜けて「降臨者」に寄ってしまったのではないか?
そうであれば「神の目」が機能しなくなるのもうなずけます。
またもう一つ気になるのが「沈淪」です。
深廊の聖遺物には次のような一説があります。

ここで「沈淪」という単語がありますが原神にはその名を冠した「沈淪の心」という聖遺物があります。

これはモンドの義賊「パルジファル」が故郷を離れて船乗りになるという物語で、一見するとタルタリヤには関係なさそうに見えますが――

七聖召喚の「沈淪」のイラストはなんと公使を思わせる赤毛の外見です。

アヤックスの伝承の一つに「船乗りとして巨鯨の腹の中に飛び込んだ」というものがありますが

まさにこの船乗り「パルジファル」の最期は「海獣」の腹の中で終わりを迎えます。

「アヤックスの物語」はたくさんある――すなわち「旅の者」はパルジファルやタルタリヤのみならず、何度もこの世界で「輪廻転生」を繰り返すことで天罰によって奪われた力を取り戻して「完璧」に戻ろうとしているのではないか?

氷神が天理に反逆を始めたのは今から500年前ですがこれまでは準備運動とばかりに本格的な活動をせず、神の心奪還に動いたのはごく最近のことです。
最近になって起きた変わった出来事といえば、旅人の「降臨」やアビス教団が「姫(王子)」を得て活発化したこともそうですが、タリタリヤがファデュイに加入して執行官となったのもごく最近の出来事です。

氷の女皇は推察される正体から考えて「外来の旅人」と非常に縁の深い神と推察されるため
仮にタルタリヤが「旅の者」の転生体であるならば、この時期に動き始めてもおかしくはありません。
「女皇」の真の正体について

未だに正体が不明の「女皇」ですが、私が個人的に有力と思っているのは「外来の旅人」と恋をした「天の使者」の被造物(フェイ)ではないかというものです。
天理に反逆した女皇の理念は「愛」ではないかと噂されていますが、まさに「天の使者」は「愛」によって「罰」を受けました。


その前に彼女は数多の「フェイ」を創造しており、スネージナヤには今でも多くの「フェイ」が残っています。


天の使者は罰を受けて「仙霊」となっていますが、「花神」のように何らかの理由で呪いを逃れているものもいます。

というか「罪を逃れたフェイ」とは要するに「エルフ」のことではないかなと。

スネージナヤ全域を守護していた天の使者は「フェイの主」と呼称されています。

そしてライトキーパーの聖遺物にはツァーリ・フェイと呼ばれる者がおり、これが恐らく初代氷神のことでしょう。


ツァーリはロシアの男性皇帝を指すので、初代氷神は男性だったようですね。
*「氷の女皇」の英語名は「ロシア女性皇帝」を意味するツァーリツァ
これまで七神を後継したものは特別な炎神を除き先代と関係が深いものばかりのため現氷神もまた「フェイ」である可能性は高いでしょう。



参考
公子に関する理論 – 第 三降臨者復活の可能性と「原初」との関係
https://www.hoyolab.com/article/24370235
公子は「神」になるかもしれない
公子の「神の目」はおかしくなったのは彼の最終的な運命を予兆している可能性がある
。
















