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【原神考察】「ザンディク」=「博士」説について

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この記事は、2022年9月時点の情報を元にネタバレ個人の見解を含んでいます。今後の実装次第で公式と大きく異なる記事となる可能性がありますのでご了承ください。

どうも篝火文書店のハルトです。

ついに原神の超大型バージョンアップVer3.0が行われ、新エリア「スメール」が解放されましたね!

現在公開されている範囲でも凄まじい大ボリュームなのに、まだまだ砂漠エリアやピラミッドが控えているとか楽しみ過ぎますね・・・。

また今回の魔神任務も非常に濃い内容でかつ、謎めいた雰囲気で大変好みでした・・・。この辺りはまた別で書くかもしれません。

今回は、今後の魔神任務で非常に重要な役割を持ちそうである執行官「博士」のお話です。

ファデュイ執行官「博士」

ファデュイ執行官である「博士」こと「ドットーレ」。

初出は、ゲームに先立って公開された漫画「原神セレベンツ」であり、最初に公開された執行官でもあります。

執行官の役職名は、イタリアの仮面即興演劇「コンメディア・デッラルテ」から取られていますが、その中でも「ドットーレ」とは「博士」「学者」以外に「医者」の役割もあります。

「博士」は聖遺物「蒼白の炎」でストーリーラインが説明されていますが、この聖遺物名が「良の羽」になっているのは、医者の役割を含んでいるためであると思われます。

さて、この物語を読んでいくと「博士」は元々はスメールの教令院に所属していたが、何らかの理由により追放されたことが分かります。

さて、博士はどのようにスメールの教令院で活動していたのでしょうか。

「博士」=ザンディク説

旅人がスメール各地を冒険していると、遺跡やキャンプ等で文書の切れ端をいくつか読むことができます。

文書を解読していくと、どうもスメール教令院の考察隊遺跡の機械を調査しており、その中でも特に「ザンディク」という名が目立っています。

恐らく、このザンディクとは、過去にスメール教令院に所属していた時代の「博士」の名前であると思われます。

先ほど聖遺物「蒼白の炎—良医の羽」は博士の物語だと書きました。

「『人』とは、複雑なだけの機械に過ぎない。」
英知の畑で、ある少年はそう語った。
部位を取り外し、変更を加えれば、
その機械の性能は大幅な上昇を得る。
神の目、体格、武力に関係なく、
「最適化された人間」は常識を超えた力を持つだろう…
たとえ「外道」と蔑まれ、賢者の輪から永久に追放されたとしても、
少年は研究ノートの端に、自身の感想を書いた。
Ⅰ.予想通り、教令院のやり方では、研究に突破口は開けない。
Ⅱ.しかし、追放されたのは損失だ。良い研究環境がなくては。
「異端」のうわさを辿り、一人目の愚者は彼を見つけた…

―――「良医の羽」聖遺物物語より

そして、そこに記された情報とスメール各地に残されたメモ内の「ザンディク」なる人物は「博士」と非常によく似た性質があります。

・ともに教令院に所属していたが追放された。
・機械について深い興味を持っている。
・魔鱗病に関係している。
・目的を達成するために手段を択ばない(倫理観がない)。
・ともに「異端」の名を冠している

「ザンディク」と「博士」の類似点

「ザンディク」とは、英語で「zandik」と記述し、これはイスラム社会において「異端者」という意味があります。

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これらの共通点や後述するメモの内容を考えると、ザンディクが「博士」本人であることはほぼ間違いないと思います。

では、次に「ザンディク」の足取りを詳しく辿っていきます。

ただし、ザンディクの情報はどれも断片的なものしかなく、細かいところはある程度想像で補うしかないようになっています。

よって、ここから私が話す内容もかなりの推測が含まれている(特に時系列関連)のでご了承ください。

ザンディクの物語

「ザンディク」とはスメール教令院の見習いダステアでした。

ダステア(Dastur)とは、スメール教令院の研究員に与えられる称号の一つで、元ネタはゾロアスター教の大司祭の称号です。

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さらに上位としてハーバッドという階級があるため、最上位ではないものの研究員としてはランクが高い階級と思われます。

ただ、彼自身は見習いなのでそこまで高位の立場ではなかったようです。

よくイベントで旅人に依頼をするホッセイニはこのダステアという階級を目指しており、世界任務「孤独な海獣」に登場するアニサも同じく「見習いダステア」と名乗っています。

「博士」の生まれは今のところ定かではありません。
ただはっきりしているのは、彼は元々の生まれ故郷を追い出されて、スメール教令院に流れ着いたと言うことです。

それとも故郷の人たちみたいに、俺を追い払うのか…

―――「良医の羽」聖遺物物語より

そこで「ザンディク」と名乗ったのは、果たしてそれが本名なのか、それとも自分が「異端」であると認識していたからか・・・。
故郷を一度追い出されたという経緯を考えると、身元を隠すための偽名のような気もします。

彼は、「『人』とは、複雑なだけの機械に過ぎない。」という信念を持っており、部品を取り外し性能を向上させれば、その「機械」は優れたものとなり常識を超えた力を持つと考えました。

「『人』とは、複雑なだけの機械に過ぎない。」
英知の畑で、ある少年はそう語った。
部位を取り外し、変更を加えれば、
その機械の性能は大幅な上昇を得る。
神の目、体格、武力に関係なく、
「最適化された人間」は常識を超えた力を持つだろう…

―――「良医の羽」聖遺物物語より

そこで彼は故郷を離れスメール教令院に所属しました。

そこで彼がのめり込んだのは、古代の遺産である「機械駆動装置の研究」です。

人と機械を同一視するザンディクがテイワットの常識を遥かにしのぐカーンルイアの超技術に魅了されたのは必然と言えるでしょう。

彼はスメール各地で機械の調査をしており、その中でも「ジュラバドのサンプル」と名付けた機械(恐らく遺跡守衛の一種)を修理していましたが、予備部品が足りずに修理ができないと一旦は諦めます。

しかし、スメールの考察隊に所属し、デーヴァーンタカ山に鎮座する「遺跡巨象」の内部調査に同行した際に転機が訪れました。

この遺跡巨像とは、世界任務「森林書」において旅人が妙論派のジャザリーと協力して内部に侵入した超巨大カーンルイア製ロボのことであり、そのときに以前に調査した考察隊がカビカバスであったことを教えてもらえます。

さて、カビカバス考察隊が調査した遺跡巨像の内部は、スメール各地に点在する遺跡守衛の残骸よりも遥かに優れており、ザンディクは本来の調査よりも機械の動作原理や製造法に夢中になります。
更に以前から研究していた「ジュラバドのサンプル」の予備部品を見つけますが、このことを周囲に知られてはならないと判断し、秘密裏に回収しました。

遺跡巨像の内部に残されたメモ①
遺跡巨像の内部に残されたメモ②

ちなみに、この「ジュラバドのサンプル」に関しては、結果的に予備部品を使っても上手く修理ができずに、砂漠の彼方に行方不明となってしまいました・・・。
今後砂漠エリアが解放されればボスのような形で再登場するような気もします。

ザンディクはこのようにカーンルイアの技術を研究し続けますが、研究に妄執するあまり、身勝手な行動を続けて周りから鼻つまみ者扱いされるようになります。

更にまた一つザンディクにとって非常に重要な行動を起こした人物がいます。

それが生論派のダステアであるソホレです。

ソホレは若く美男子であったザンディクが気になるのか、彼の行動を個人的好奇心からか記録していました。

ザンディクにとって、ソホレはただの研究員の一人でしかなかったようで、最初はいつものように自分本位に持論を滔々と語るばかりで、ソホレにとって古臭い考えをしている上に論派が違うザンディクとは話が合わなかったようです。

ソホレが何を知ったのか、ザンディクが何故このような行動を起こしたのか理由は明かされていらず、正確な事情は不明なのですが――とにかくザンディクはある時点でソホレの殺害を決意します。

そこでザンディクは、最初とは打って変わって、生論派の話題に努めたり、ピクニックの約束をするなどしてソホレの警戒心を解きます

そして、ザンディクにとって絶好の機会が訪れます。
オルモス港西付近の遺跡守衛を調査すべく、再びスメールの調査隊が派遣されました。
このメンバーに、ザンディクとソホレも加わったのです。

これを好機と見たザンディクは、他のメンバーの隙を見てソホレを絞殺しました。

次にザンディクがすべきことは当然証拠隠滅です。
彼はソホレの死体を虎の群れに投げ込みました。

それを知った調査隊は、ソホレ(の死体)が虎に襲われていると判断し、救急チームの要請を派遣します。

「ソホレがリシュボラン虎に襲われている!至急救援を望む」

急いで救援チームが派遣されますが、このとき遺跡守衛が救援チームに襲い掛かりました。

ザンディクは度重なる研究から遺跡守衛の構造を理解しており、動作を止めてチームの全滅を回避しますが、このようなトラブルに見舞われているうちにソホレ(の死体)は虎に食い荒らされてしまいました。

チームは遺体となったソホレを回収します。

しかし、ソホレの死体を解剖すると、意外な事実が判明します。

外見上は裂傷や内臓の損傷が見られ、虎に襲われて死んだように見えたものの、本当の致命傷となったのは、舌骨骨折だったということです。

舌骨とは下あごと喉頭の間に存在する骨であり、この部分が骨折することは犯罪医学において絞殺を意味します。

解剖医はザンディクを怪しみますが、動物に食い荒らされてしまったため、正確な死因の特定は困難であり、嫌疑は証拠不十分となりましたが、証拠はなくとも彼が殺害したという風聞は教令院の間で広まってしまいました。

*ソホレの殺害時期には諸説ある‥‥。夜にピクニックに誘い出すという、いかにもな行動を取っているのでこの時に殺害したと思われそうだが、別のメモを読む限りは調査中に殺害されたとする流れが自然のようにも思える‥‥。
この辺りは空白の情報が多すぎるので判断が難しいが、どちらにせよザンディク自身が絞殺したこと自体はほぼ間違いないだろう‥‥

また、スメールの風土病である魔鱗病をザンディクが意図的に広めていたという噂もあります。

魔鱗病は未だその正体は明らかになっていませんが、死域に関わる病であるということは分かっています。

ザンディクは「死域」に関わるエネルギーの研究が目的だったようで、そのために魔鱗病患者を意図的に生みだして誘拐していたことが示唆されています。

魔鱗病はスメール固有の風土病で、死域と関りが深く、また魔神の力を注入されている状態であれば逆に進行を抑えられるという特性があることから、神の本質に関連している可能性があります。

余談ですが、魔鱗病患者にはその名の通り「鱗」が生えますが、草の宝石こと成長のエメラルドは、英語名に「Nagadus(ナーガ)」という蛇神の名を冠しています。

また、魔鱗病の英語名は「Eleazar」と記述し、これには「主は助ける」という意味があります。

https://www.weblio.jp/content/Eleazar

このような神の本質に迫る病気にザンディクが興味を持つのも必然だったのかもしれません。

さて、これらの殺人や人体実験については、最終的に証拠がないため逮捕こそ免れたものの、「外道」「狂人」と蔑まれたザンディクは度重なる規律違反があったことも含めて教令院から除名されてしまい、砂漠に身を寄せることになったのでした。

たとえ「外道」と蔑まれ、賢者の輪から永久に追放されたとしても、
少年は研究ノートの端に、自身の感想を書いた。
Ⅰ.予想通り、教令院のやり方では、研究に突破口は開けない。
Ⅱ.しかし、追放されたのは損失だ。良い研究環境がなくては。

―――「良医の羽」聖遺物物語より

それ以外にも同じ考察隊に所属しカーンルイア遺跡を研究した天才カビカバスはフィールド研究中に事故死し、重要な研究結果が行方知れずとなりましたが、ひょっとすると彼も研究に関することでザンディクに殺害された可能性もあります。

ザンディクから「博士」へ

さて、ザンディクにとって、常識や倫理に囚われたくだらない教令院などに未練はありませんでしたが、研究環境を失ったのは大変痛手です。

困っていたザンディクの元に冬国からの使者——ファデュイ執行官第一位「道化」——が訪れました。

「一人目の愚者」に対し「異端者」は豪語します。俺に必要なのは時間と物資。それさえあれば「神」ですら作ってみせると――。
「異端者」は「愚者」の反応を試しますが、「愚者」は鷹揚に頷き、契約は成立し、新しい名前を授けます。

しかし、その名は「異端」にとっても予想外だったようで笑わずにはいられませんでした。

「異端」のうわさを辿り、一人目の愚者は彼を見つけた…

「『最適化された人間』か――貴国が十分な物資と時間を提供してくれるのなら、我は貴様たちが『神』と呼ぶものさえ作ることができる。どうだ?」
沙金が流れるような暑く眩い砂漠の中で、彼は冬国の使節に尋ねた。
お前も教令院の人たちみたいに俺を「怪物」や「狂人」と呼ぶのか。
それとも故郷の人たちみたいに、俺を追い払うのか…

しかし…
「よかろう。では、今から貴様は我らの仲間だ。」
「貴様の名は、そうだな――」
自身に付けられた名があまりにも皮肉めいたものであったため、少年は大声を上げて笑わずにはいられなかった。

―――「良医の羽」聖遺物物語より

道化がザンディクに名付けた新しい名は「博士(ドットーレ)」

最初にも説明しましたが、「ドットーレ」には「医者」という意味も含まれています。
非道な人体実験を繰り返し、殺人も犯してきたザンディクにその名が付けられたのはあまりにも皮肉めいていると笑わずにはいられなかったのでしょう。

こうして執行官になった「博士」はその権力と研究環境を利用し、様々な行動を起こします。

まず、稲妻で幕府から追われ彷徨っていた「散兵」に目を付けて仲間に引き込み改造実験を行います。

散兵は元々は「白紙であり無知」であったのですが、今のような性格になってしまったのは改造に携わった「博士」の影響があります。

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更に、再びスメールに舞い戻り魔鱗病に対する研究も再開します。

部下を使って魔鱗病患者を召集し、その患者に魔神の残滓を注入してその経過を観察していました。
その哀れな犠牲者の中にはコレイも含まれています。

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スメールには彼の知的好奇心を追求するものがまだまだありました。
アランナラの存在もその一つで、現実と夢を繋げられるアランナラの力を解明することができれば、この世を超越した力を持つことさえできるかもしれないと考えます。

アランナラが子どもにしか見えないと知った「博士」は部下をヴィマラ村にスパイとして派遣し、子どもを誘拐してアランナラを誘い出すように命じますが、大人には見えないアランナラにとって誰にも気づかれないうちに子どもを助け出すなど朝飯前のようで、この計画はうまくいきませんでした。

そうこうするうちに異世界の旅人がこの計画を知り、スパイを炙り出して追放することに成功します。

そんな彼が今一番興味を持っているのは、やはり「世界樹」でしょう。
世界樹は「この世の全てを記録している」と言われている樹であり、その知恵を得た時の恩恵は計り知れません。

スメール実装直前に公開された執行官PV”冬夜の戯劇”では、燃え盛る巨大な樹を前にほくそ笑む「博士」と、その「夢」を見た(「博士」と繋がりのある)コレイが飛び起きる映像がありました。

また、その後に続いて公開されたスメールPVにおいても冬夜の戯劇と酷似した「燃える世界樹」が登場しているので、魔神任務の裏側で「博士」が暗躍しているのは間違いないでしょう。

「博士」とディルックの因縁

ゲームの時間軸が始まる約4年前…当時のモンドには凶悪な魔龍ウルサが周囲を徘徊しており、人々を悩ませていました。
それを「博士」が退治したことにより、モンド上層部は「博士」の意向を無視できない・・・と言うところから話が始まります。

しかし、実はこの魔龍ウルサがモンド住民を襲っていたのはファデュイが魔物を暴走させていたからであり、それをファデュイが解決していて恩を売るという、要は自作自演だったわけですね。

この魔龍ウルサを操るのに使われたのが、ファデュイ製の「機械鳥」であり取り付けられた場所にウルサを引き寄せる仕組みになっています。

そして、ディルックの誕生日に事件は起きました。

ファデュイの配下がラグウィンド家の馬車に、その「機械鳥」を取り付けたのです。

当然、魔龍ウルサは機械の誘いに呼び寄せられ、そしてディルックたちを襲いました。

当時の彼ではウルサに対抗することはできず、息子の危機に父であるクリプスは封印していた邪眼を使用し、そしてその代償に命を落としました。

よって間接的とはいえ、「博士」はディルックにとって仇ということになります。

今月末にはVer3.1が公開され、魔神任務が追加されることも確約されています。
内容については今後の生放送町ですが、非常に楽しみですね。
ではでは。

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