
前回の記事ではソルロンドが如何に没落したかを解説した。
その際に、ソルロンドの白教の一部が絵画世界に逃げ込んだ可能性について記載したが、今回はそのことについて更に考察を深めていきたい。
さて、元々エレーミアス絵画世界は世界のはみ出し者、忌み人たちの領域であり、そこに逃げ込む人関わる人々はみな異端者であった。
ダークソウル1の時代においては白教こそが正統の宗教であり、そうでない者は隠れ潜むことを余儀なくされていたのである。
つまり本来であれば迫害する側である白教は絵画世界に存在しないはずであった。
DS1デザインワークスの宮崎氏のインタビューより
ところが時代は移り変われば立場は変わる。
ダークソウル3の時代においては、エレーミアス絵画世界はアリアンデル絵画世界と名を変えその様相は大きく変容した。
一部に過去世界の名残を残している
しかし、一番変化したのは、かつて絵画世界の人々を迫害した白教の人々が移り住んだ様子が見られることである。
ヴィルヘルムが「お嬢様」を閉じ込めた絵画世界の教会の門扉には深みの聖堂にある紋章(深みの聖堂は元白教の聖堂)が刻まれ、礼拝堂にも白教の祭壇が残されている。
左:絵画世界 右:深みの聖堂
この礼拝堂に遺されているのが白教の奇跡(白教の輪)であることからも、ここが間違いなく白教の礼拝堂であることが分かるようになっている。
さて、絵画世界はフリーデの訪問により、二つの勢力に分かれた。
お嬢様や奴隷騎士ゲールに従う鴉頭は絵画を燃やす勢力であり、フリーデやヴィルヘルムに従う鴉人の騎士らは絵画の火を否定し腐ったままに任せる勢力である。
絵画を燃やす勢力側のゲールは白教の奇跡を使い、更にこちら側に与する鴉頭は1の世界でベルカの鴉人らと全く異なる姿をしている他、白教の礼拝堂に向かって祈りを捧げている。
よって、彼らは鴉人らと別の信仰により進化した白教勢力なのだと思われる。
白教の礼拝堂に祈りを捧げに向かう鴉頭たち
反対に、かつて黒教会に所属していたフリーデに与する鴉人の騎士は拘束モーションがベルカの鴉人のモーションと非常に酷似している他、フォルム自体も似ている。
「ベルカの鴉人」も「鴉人の騎士」も一度大きく屈伸して跳躍し、脚掴みを行ってくる
よって、こちらの鴉人は1の時代からの絵画世界の住民が進化したものであり、すなわち異端側であると言えよう。
絵画世界が迫害された人々を受け入れる安息地であるとするならば、かつて異端者を迫害したソルロンドの白教徒自身が、自らの神が主神を「僭称した」とさえ言われるその立場を失った結果として絵画世界に移り住んだとすればまさに皮肉と言うべきか。
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