どうも篝火文書店店長のはるとです。
ついに来ましたねVer2.4の情報が・・・!
そしてまさかの追加エリアが海祇島の地下に広がる「淵下宮」でした。
てっきり層岩巨淵が先に来るものかと思っていましたが、層岩巨淵はスメールに繋がっているのではないかと噂されているため、3.0の直前になるのかもしれませんね。
さて、今回はVer2.4が来る前に現時点で分かっている淵下宮の情報と、それに関わる「原神の根源的な世界設定」について触れていきます。
「テイワット」と「闇の外海」
まず、次回に追加される淵下宮は、原神の世界観についてとてつもなく重要な意味を持っています。
それは、初めての「テイワット大陸ではない原神世界」に旅人たちが足を踏み入れるということです。
Ver2.3で開催されたイベント「白雪に潜みし影」では、アルベドが吹きガラスに関する説明と、その技法が「テイワットでは流行していない」という話をしました。
しかし、そもそも「テイワットでは」とはどういうことなのでしょうか?
「原神世界」に存在する場所はテイワット大陸だけではなく、その「外の世界」が存在することは初期から分かっています。
それが「闇の外海」と呼ばれる場所です。
テイワット大陸とは「原神世界」の中でモンド・璃月・稲妻などの「七神の加護を得ている地」のことを指し、それ以外の地を全て「闇の外海」と呼んでいます。
こちらにはかつての魔神戦争で敗北した、七神以外の魔神が逃げ込んだ先でもあります。
さて、この闇の外海のことをテイワットの住民のほとんどに知られておらず謎に包まれていますが、いくつかの国が存在することが分かっています。
そのうちの一つが、海祇島の先祖が住んでいた白夜国(淵下宮)です。
白夜国は深海と呼ばれる領域で太陽が存在せず住民は過酷な環境に晒されていました。
「白夜国」から「淵下宮」へ
海祇島の下にある地域は現在は「淵下宮」と呼ばれていますが、かつては違う名前で呼ばれていました。
それが「白夜国」という名称です。
白夜国には、本物の太陽がなかったためにその代わりとなる「大日御輿」という装置から発せられる僅かな光を頼りに生活をしていました。
恐らく、この大日御輿と言う装置は人工的な太陽だと思われます。
「無一文の棄民」という表現や、あくまでも人工的な太陽であるため彼らの生活は非常に苦しいものであったと思われます。
更に、彼らは深海のヴィシャップ=アビサルドラゴエアの脅威に晒されていました。
しかし、この棄民たちに転機が訪れます。それが魔神オロバシとの邂逅です。
オロバシは数千年前に発生した魔神戦争に敗れてこの闇の外海に逃げ込みましたが、そこで偶然、海祇島の先祖である棄民に出会います。
テキストに明言されているわけではありませんが、他の数々の実例から原神世界の魔神たちは、どれも本質的に人間を愛するようにできているようです。
その習性によってか、オロバシは自分に縋る人間の懇願に抗うことが出来ず、彼らの神となることを受け入れ、アビサルドラゴエアを倒しました。
その上で、棄民たちを再び日の光の元へ戻すために、せっかく逃げ込んだ闇の外海からテイワット大陸に舞い戻ります。
民とともにテイワット大陸に舞い戻ったオロバシは、自分の身体の一部である珊瑚を剥ぎ取り、棄民たちの住む土地の礎としました。それが現在の海祇島(珊瑚宮)です。
そして、珊瑚宮に移り住んだ棄民たちは、かつての自分たちの国である白夜国を現在の珊瑚宮の深淵の下にある宮―—淵下宮と呼ぶようになりました。
「淵下宮」は「黄泉の国」か?
さて、このようにして珊瑚宮と淵下宮は分かたれました。
最初に述べましたが、闇の外海とは七神の加護が存在しない地域です。
ということは、恐らく淵下宮には七天神像も存在しないのではないかと思われます。
そもそも「太陽の存在しない世界」というのはどのようなものなのでしょうか。
珊瑚宮心海はデザイン発表当時から乙姫をモチーフにしていると言われており、それも相まって海の下にある宮殿である淵下宮は「竜宮城」をモデルにしているのではないかと言われていました。
ちなみにオロバシはテイワットから闇の外海に入る際に「珊瑚」を授かっています。
これも竜宮城の入り口に珊瑚が描かれているオマージュかなと。
さて竜宮城と言えば浦島太郎の逸話が有名ですが、元々竜宮城とは全国各地の伝説に残る海神の住む宮殿のことで、海宮(わたつみのみや)とも呼ばれています
そして、万葉集によると竜宮城とは現世とは時間の流れが著しく異なる常世の国だとされています。
また、珊瑚宮で手に入る、淵下宮の伝説を小説化した書籍のタイトルには「常世国龍蛇伝」と付けられています。
最初に説明しましたが、淵下宮は「太陽のない世界」です。
昼と夜の区別は、人工太陽である大日御輿の切り替えによって行われますが、昼の名称は「白夜」であり夜の名称が「常夜」で名付けられており、どちらも「夜」という枠組みになっています。
簡単に言えば、淵下宮は「夜が永遠に続く世界」だということです。
これらのことを勘案すると、淵下宮は「黄泉の世界」をイメージした世界のように思えます。
ただ、この理屈だと淵下宮に住んでいた棄民たちは死者であるということになってしまいます。
しかし現にオロバシの導きにより地上に戻り、子孫を残していることから死者であったとは考えにくいように思います。
元々珊瑚宮は沖縄をイメージしているかのようなデザインですが、沖縄における「常世の国」とはニライカナイと呼ばれる、海の底あるとされる異界のことを指します。
このニライカナイは、単なる黄泉の国というわけではなく、複合的な観念を持った楽土であるとされています。
それにあくまでも原神には原神の世界観があるわけで、モチーフはモチーフに過ぎないと考えています。
死の国ではないが、生命にとって非常に厳しい環境であることには間違いないでしょう。
今回は淵下宮中心の話という事で一旦ここで切り上げて、次回以降に深淵——カーンルイアとの関係についてのお話をしていこうかなと思っています。
ではでは。