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【原神考察】ヤシオリ島悲惨奇譚

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今回の記事には稲妻編の多大なネタバレが含まれています。
また一個人の考察であり、憶測も多分に含まれていることをご了承ください。

Ver2.0で公開された新エリア稲妻編ですが、これまでの2地域に比べて圧倒的に悲劇的物語がふんだんに用意されています。

特に目立つのが複数の世界任務が組み合わさった物語が多いということですね。

今回は稲妻編の中でも特に悲惨とされている、魔神オロバシの残滓が色濃く遺るヤシオリ島を襲った悲劇のお話です。

このお話は、世界任務「三千里の期待」「邪悪な教訓」「孤島診療所」にも大きく関わりますが、そちらの解説は次回以降に回し、今回は旅人が稲妻を訪れる以前においてヤシオリ島(緋木村)を襲った悲劇とはどのようなものだったのかというお話です。

緋木村を襲った悲劇とは

緋木村は、雷電将軍によって成敗された蛇神・・・魔神オロバシの残滓が色濃く残るヤシオリ島にある村です。

旅人がこの地に訪れたときは、永遠にやまない雷雨ボロボロに朽ちた家屋に居座る素浪人たちの根城と化してしまっています。

本来この場所は村人のことを想う村長の鷲津を中心として、食べ物が豊かで平和な村でした。

しかし、稲妻幕府と抵抗軍と争いが勃発する中で、抵抗軍に紛れたオロバシの工作員がオロバシを封じていた鎮め物を破壊。

その結果、封じられていた魔神の残滓がヤシオリ島を覆い、それが止むことのない雷雨人々の精神を蝕む祟りを生み出してしまったのです。

注意点としては、オロバシは決して邪神ではないということです。

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魔神戦争に敗れたオロバシはテイワット大陸の外部へ逃げだそうとしましたが、その途中で出会い自分に縋る棄民を見捨てられず、再びこちらの世界に戻ったという慈悲深い神です。

オロバシは棄民(現:海祇島の民)に土地を与えただけではなく、農耕や鉄の精錬など生きるための技術も提供しています。

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また、ヤシオリ島を覆う雷雨は怒りの雨ではなく、パイモン曰く「悲しくて泣いている」オロバシの涙なのです。

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では、なぜ慈悲深く優しい神であったオロバシの涙が災いを振りまく「祟り神」と化しているのでしょうか。

それは魔神と人は同じレベルの存在ではないからです。

最も優しく弱い魔神と呼ばれた塩の魔神ヘウリアですら、その死とともに発せられた魔力は意図せず周囲の信徒をもろとも塩に変えてしまいました。

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魔神の力はかくも強大なものであり、死してなお残滓が残るオロバスは魔神の中でも特に強力だったのでしょう。
魔神の力は強大な元素力として島中を覆いました。

塵歌壺が入手できる世界任務「翠石の玉壺」には、高濃度の元素は人の肉体を苛み精神を歪ませることが説明されています。

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稲妻以前から伏線が貼られていた

強大な魔神にとってはただの悲しみの涙ですら高濃度の元素となってしまい、それが振りまく災厄は最早、オロバシ自身の意思とは無関係だからです。

ヤシオリ島に何が起こったのか

ヤシオリ島は雷電将軍と魔神オロバシの決戦の地であり、最終的には雷電将軍の無想の一太刀により魔神オロバシは討伐されてしまいました。
この無想の一太刀はオロバシのみならず、ヤシオリ島の山すら両断してしまい、その場所は無想刃狭間と呼ばれることになります。

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しかし、魔神オロバシは相当に強力な魔神であったようで、ヤシオリ島には死後も魔神オロバシの残滓(高濃度の元素)が充満し人々に悪影響を及ぼしたことから、「祟り神」と呼ばれるようになってしまいます。

そこで、この高濃度の元素を中和するために雷電将軍は鎮め石を収めるための石灯籠を建設。
その結果、問題なく人々は生活ができるようになりました。

「…今日の朝は鼻血が流れた。空気中にある元素濃度も非常に高い…だが不快に感じるものは他にある…」
「現地の人間は『祟り神』と呼んでいたが、本質は魔神の欠片だ…梶先生のために石灯籠をいくつか鑑定したが、あれは空気中の『祟り神』を中和する作用があるらしい…」
   ———乱雑に書かれたノート(蛇骨炭坑内)

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しかし、1年前に転機が訪れます。
雷電将軍により目狩り令が発令され、それに対する抵抗軍が蜂起。
幕府軍と激しい戦いを繰り広げることとなり、その影響でヤシオリ島の蛇骨鉱坑は閉鎖され、住民は緋木村に疎開することとなりました。
この中には、世界任務「三千里の期待」に登場する長次とその一家の姿もありました。

その最中、抵抗軍の兵士であるネイサンが、大御神の尊厳を取り戻すと称して雷電将軍の封印を解除してしまったのが、緋木村の悲劇の始まりとなるのです。

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後述するが、この「内森さん」とはネイサンのこと

封印が解除されたことで、魔神オロバシの残滓(高濃度の元素)が大気中に蔓延することになります。

高濃度の元素は神の目を持たない常人に取っては有毒であり、その中心地にいた蛇骨鉱坑の人々と緋木村の人々はこの残滓の影響を色濃く受けてしまい、次々と病に倒れ、また狂気に陥ってしまいました。

さて、緋木村の村長である鷲津はこの事態を何とか収めようと奔走します。
まず緋木村に蛇骨鉱坑の住民が流入したことにより、村は食糧不足に陥ってしまったので、差し当たっては海賊から食料を買い込み当座を凌ぎます。
しかし、住民はみな次々と病に倒れており、肉体労働が困難になってしまったことから、さらなる金品を用意する手はずがなく村はジリ貧の状況。

村には唯一の医師である直子先生が治療に当たっていたが、彼女も精神に異常をきたしてしまい、安全のためにと鷲津は村の地下牢に幽閉しますが、彼女も死亡してしまいます。

直子先生の性別に関しては諸説あり、はっきりとしていない。
日本語版では、鷲津は「村の唯一の医者」を「彼」と故障しているが、その名前から直子先生は女性と思われる。
しかし、原語(中国語)版では、鷲津は医者の性別については言及していないので、「彼」というのが誤訳の可能性が指摘されている。
他に男性医師として保本がいるが、鷲津は保本を医者ではなく詐欺師と思っており、また「唯一の医者」と言っていることから、「村の唯一の医者=彼」が保本である可能性は低いだろう。

直子先生の弟子である保本は彼女の意思を継いで治療に当たろうとするも、全く手立てがなく、スミレウリと砂糖のスープを治療薬と称して、安心させようとしますが、それに効果がないのは本人もよく分かっており、見破った鷲津からは「やつは詐欺師だ」と思われていました。

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鷲津の遺したノート

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保本の遺したノート

やがて、村の人々は次々と病に倒れ発狂していく姿を見続けた鷲津自身も祟り神の影響により発狂。

村の周囲に近づくものがあれば、神への供物として生贄に捧げようとする狂信者になってしまったのです。

もはや緋木村の壊滅は避けられず、ごく一部を除き死に絶えてしまうことになりました。

その中でモンドの英雄と呼ばれた旅人が村に足を踏み入れた・・・
彼は果たして・・・

考察①誰が鎮め物を奪ったのか

ヤシオリ島には「濡れてくしゃくしゃになったメモ」が道に落ちており、それによると「内森さん」なる人物の指示により、大御神の尊厳を取り戻すと称して鎮め物を奪っています。

しかし、日本語版をどれだけ探しても「内森さん」なる人物はいません。
実は「内森」とは中国語の当て字でネイサンと呼びます。

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中国語版原神でネイサンが「内森」になり、英語版では「Nathan」となっており、更に同言語で名前が一致しているのが分かりますね。

日本語版で、メモの名前と兵士の名前が一致していないのは誤訳でしょう。

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要するにヤシオリ島の全ての元凶はこいつ

9/1追記
Ver2.1のバージョンアップにおいて、「濡れてくしゃくしゃになったメモ」に記載されていた「内森」が「ネイサン」に修正されましたので、予想通り日本語版は誤訳であり、明確に「ネイサン」が犯人であることが分かるようになりました。

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考察②ネイサンの正体は何なのか?

さて、上記のとおり鎮め物を奪う画策をしたのはネイサンに間違いありません。

しかし、ここに大きな疑問が生まれます。
ネイサンがこのようなことをしなければならない動機はどこにあるのでしょうか。

この鎮め物を奪った結果、ヤシオリ島は雷雨に包まれ、緋木村は悲劇の中で壊滅しました。

そもそもネイサンはモンド人であり、「鎖国令という自由を奪う法律は許さない」という自由の国モンドの精神を以て外国人でありながら兵士に志願しています。

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しかし、この残されたメモには「大御神の尊厳を取り戻す」ために行ったと書かれています。
彼の目的は稲妻の自由を取り戻すことであり、大御神の尊厳など関係がないはずです。
なぜモンド人の彼が稲妻の魔神の信者にならなければいけないのか。

そのヒントはこのメモの最後に書かれています。

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そう、この行為は末端の兵士はおろか最高司令官であり現人神の巫女である珊瑚宮心海にすら秘匿されているのです。

しかし、これほど重要な行為を教祖にお伺いを立てずにするものでしょうか。かなり考えにくいのではないかなと。
つまり、彼が言う大御神の尊厳というのは、実行者をそそのかせるための大嘘である可能性が高いということです。

ちなみに日本語版だとやや曖昧な表現をされていることもあり「現人神の巫女の命令によるもの」と解釈している人もいるが、原語版では「現人神の巫女であろうとも秘密厳守」となっており、心海が命じたことではないことが明白になっている。

しかも秘匿していながらも、石灯篭を破壊したの珊瑚宮の兵士であることは知れ渡っており、このため珊瑚宮は民衆から大きく評判を落としました。

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そう言えば、もう一つ気になることがありました。

それは抵抗軍の中の内通者です。

魔神任務2章2幕では、抵抗軍陣地の手薄な場所を狙われ奇襲を受けたことから、哲平が内通者を疑います。

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この時、たまたま見つけられたのだろう内通者はいないはずだという話で終わりましたが・・・こんな話が出ておきながら本当にいないと思いますか?

誰が内通者なのかという話は以降にもヒントらしきものはありませんが、ただ一人だけとてつもなく怪しい人物がいますよね。
モンド人でありながら、大御神の尊厳などという言葉を口にする人物が・・・。

つまりネイサンはファデュイ若しくは幕府軍側のスパイではないかというのが個人的な意見です。

今回の話はここまでで。

次回以降は、旅人がヤシオリ島に訪れたことにより島に何が起こったのか、世界任務の話を中心として書いていきます。

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(追記)

Ver2.1でネイサンの正体について回答が出ましたね。

・文章の修正により「鎮め石」を壊したのはネイサンで確定

・やはりファデュイのスパイでしかも大物だった

・魔神任務が終わると稲妻から逃走する

でした。

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詳細は上記記事を参照してください。

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