*この考察は、2023年5月時点の情報を元にネタバレや個人の見解を含んでいます。今後の実装次第で公式と大きく異なる考察となる可能性がありますのでご了承ください。
今回は、主人公の正体と星核ハンターの目的について考えていきます。
メインストーリー及び模擬宇宙のネタバレが含まれているので注意してください。
結論を先に書くと、主人公に埋め込まれた星核は死したアキヴィリのものであり、星核ハンターはかつてはアキヴィリの同行者であったというものです。
開拓者の体に埋め込まれた星核について
まず開拓者の体に埋め込まれた星核について考察します。
ゲーム冒頭でカフカは宇宙ステーション「ヘルタ」に侵入し、そこに封印されていた星核を奪い主人公に埋め込みました。
主人公に対してカフカは言霊で暗示をかけて星穹列車の人間に任せ、自身は何処かに逃走します。
星核は周囲を侵食し、災いをもたらしますが主人公の体内ある星核は驚くほど安定しています。
さて、物語を進めていくと主人公はヘルタの提案により星神の秘密を解き明かす模擬宇宙に挑戦することになりますが、この時ヘルタは主人公が「開拓」の運命を持ち、アキヴィリの振りができることを知っています。
これは主人公の体内の星核がアキヴィリのものであるとヘルタは知っていたのでしょう。
(当然宇宙ステーションで保管中に星核の研究はしていたでしょうし)
また、公式PVの 「星空の寓話集・その一」では今後のストーリーに深く関わるであろう重要な星神たちが紹介されています。
そして最後に名前が出てくるアキヴィリに「開拓者」とかっこ書きがされたうえで、「再び」旅に出て世界を巡ることになります。
(これは公式字幕にしか表示されず、母国語のPVでわざわざ字幕をオンにする人は少ないため、ほとんどの人は気がつかないようになっています)
ここで冒頭の話に戻りますが、カフカが星核を埋め込む際には主人公たちは「ベクター」と呼ばれています。
ベクターとは、遺伝子工学においては遺伝子の運び屋と言う意味で、特定の遺伝子を安全に運ぶために用いられるもの。
簡単に言えば、主人公は汚染されたアキヴィリの星核を入れるための容器なのでしょう。
ちなみに、模擬宇宙を進める途中で、主人公は「愉悦」のアッハと出会うのだが、この時に開拓者は、自分は本当に「死亡」したことがあると感じます。
主人公とカフカは知人ですが、暗示をかける前から記憶を失っていることを示唆されています。
何らかの理由で過去に主人公は死亡し、星核の「容器」となるようデータとして改変されたものが、主人公の正体なのではないでしょうか。
主人公に対する銀狼の呼び方は「媒体」となっており、登場の仕方はデータから復元されるかのような表現です。
冒険任務「魑魅魍魎はいずこ」では、人間に化けることができる奇物「水蛸」が主人公に化けますが、この時、主人公の本体は星核であることが明かされます。
これは、一度死亡し「ベクター」となった主人公は星核がなければ生きることができないことを指しているのでしょう。
アキヴィリとナヌーク
「壊滅」の星神と呼ばれているナヌークは、死したアキヴィリが生まれ変わった存在です。
【アキヴィリ=ナヌーク説】
「壊滅」の星神ナヌークが「開拓」の星神アキヴィリの殞落した結果生まれた星神である可能性について考察します。
①ナヌークは滅亡の世界「アドリヴン」で誕生した星神で褐色の肌と金色の傷を持っています。
この模擬宇宙での描写は明らかにナヌークを指していますが、 pic.twitter.com/RLYTFG2xr9— すかい@スターレイル考察 (@sky_starrail) April 26, 2023
ナヌークは人間の男の姿で、その体に刻まれた金色の傷からは黄金の血が滴り、また滅亡の星アドリヴンで生まれた星神です。
さて、先ほど模擬宇宙では星神たちは開拓者をアキヴィリと認識していると説明しましたが、そうすると不可解な描写があります。
それはアキヴィリの姿に対する説明と特徴がナヌークのものと一致するということです。
全ての人の「記憶」を持つ星神「浮黎」と出会ったとき、あなたはアドリヴンの赤んぼうであり、黒い肌と金色の傷と血が流れていることに気がつきます。
そして、ヘルタはその姿の開拓者を「殞落(死亡)したアキヴィリ」と呼んでいます。
このことから、この二柱の神は元々は同じ姿であったことが分かります。
また、ヘルタによるとアキヴィリとナヌークは出会ったことがないそうです。
アキヴィリが死に、その運命からナヌークが生誕したのであれば会ったことがないのも頷けます。
では、なぜ開拓のアキヴィリが壊滅のナヌークになったのか。
主人公に埋め込まれた星核がアキヴィリのものであるならば関係性はどういうことなのだろうか?
アキヴィリは人間に友好的な存在ですが星神からは裏切り者と呼ばれています。
彼はかつて星穹列車を駆り、銀河を駆け巡り異世界の住民と交流を深めた。
しかし、それが行きすぎてしまい彼は過ちを犯したのではないか。
元々この世界には裂界が存在しなかった。
それは全く別の異界のものであることが示唆されています。
つまりアキヴィリの罪とは、この世界と裂界の繋がりを「開拓」してしまったことなのではないか。
星核とは死んだ星神の運命が裂界に侵食されてしまったものなのではないでしょうか。
星神とは、虚数エネルギーを扱える存在です。
そして、裂界生物は裂界エネルギーを操りますが、その他に星核の呼び声に答えたカカリアは虚数エネルギーも扱えるようになります。
このことから、星核の正体は星神の「運命」が裂界に浸食されたものだと考えられます。
アキヴィリが裏切り者と呼ばれるようになったのは運命すら「侵食」してしまう裂界を呼び寄せてしまったことを指しているのではということです。
さて、一般的には、星核は「壊滅」がばら撒いているものだと「推測」されています。
それは、壊滅の軍団が星核と同じ場所に出現することからの推測ですが、これは恐らくミスリードであり、「壊滅」の真の目的は星核を破壊することだと思われます。
もし本当に星核が「壊滅」の仕業であるとすれば、ヤリーロ-VIでレギオンが星核の力で撃退されたことに対する説明がつきません。
ヤリーロ-VIは約730年前に星核が地表に落下し、その10年後に反物質レギオンに襲われて滅亡寸前となりました。
そこで、当時の大守護者アリサ=ランドは星核を起動してヤリーロを大寒波で覆い、レギオンを撃退したのが真実でした。
そもそも、ゲーム冒頭で反物質レギオンが宇宙ステーション「ヘルタ」を襲撃した時点で既に「星核」は「ヘルタ」内に存在しています。
壊滅が星核をばら撒いているのではなく、ばら撒かれた星核を破壊するために反物質レギオンが引き寄せられているのが真実でしょう。
しかし、レギオンの目的が星核の破壊であるのならば、なぜ彼らは悪魔の軍団と呼ばれているのか。
星核は、少なくとも人間に知られている手段では破壊できないほどの強靭さを持っています。
星ごと破壊するほどの力でなければ星核は破壊できないのだと考えられます。
主人公の星核とナヌークは死したアキヴィリから分かたれた双子である
さて、ナヌークがアキヴィリの転生体であるならば主人公の星核はなんなのか。
星神の運命は分裂が可能という特性を持っています。
死したアキヴィリの運命は二つに分裂され、一つは壊滅のナヌークになり、もう一つが開拓者の身に埋め込まれた星核なのだと考えられます。
星神たちは「近しい運命を持つものを呑み込む」という性質がありますが、ナヌークは模擬宇宙で対峙した「アキヴィリ扮する開拓者」を問答無用で殺害しようとします。
「開拓」と「壊滅」は、真逆のようでありながら、実は等しい概念を持っています。
星穹列車の異邦人がヤリーロの寒波にも耐えられるのは、「開拓」の力は様々な世界を旅するために高い環境適応能力を与えてくれるからです。
「壊滅」の力は、様々な世界を滅ぼすために高い環境適応能力を与えてくれます。
今はまだ微弱な主人公に眠る「開拓」の運命ですが、いずれ旅を続け真の力目覚めればナヌークとの対峙は必然となるでしょう。
星核ハンターとはなんなのか
星核ハンターは銀河中の星核を求める派閥ですが、その目的は謎に包まれています。
彼らが星核を求める目的は一体なんなのか?
仙舟・羅浮で主人公らがカフカを捕えることになりますが、その尋問の際に彼女は、ナヌークを倒すのは自分たちの望みではないと答えます。
ナヌークとアキヴィリ(の星核を持つ主人公)はいずれ衝突する「運命」にあります。
では、なぜ星核ハンターはアキヴィリの味方をするのか。
それはエリオとカフカが、かつてアキヴィリと共に旅をした仲間だからでしょう。
アキヴィリは人間と旅をした記録こそあるものの、それが誰か不明であり、姫子たちは放棄された星穹列車を発見して使用しているだけです。
実は冒頭でカフカを操作できる時にスマホを確認すると登録名がナナシビトになっています。
ナナシビトはアキヴィリに追従する派閥のことです。
また、この世界の全ての人を「記憶」を持つ星神「浮黎」は、アキヴィリが死にナヌークに転生した状況に、エリオを連結して挙げています。
これは、
列車=星穹列車(アキヴィリ)
赤子誕生=アドリヴンの赤子
癌拡大=星核
のことでしょう。
つまり、アキヴィリが死に、ナヌークが誕生して星核が生まれるようになったことと、エリオが関係していることを示唆しています。
また、同時にカフカの名前もナヌークの話題と繋がって登場しています。
銀狼や刃はあとから星核ハンターに勧誘されたことが分かっているため、最初期のメンバーはエリオとカフカの二人だけ(と記憶を失う前の開拓者)だったと思われます。
この二人の名前とナヌークの誕生が繋がって出てくることから、ナナシビトではなくとも、アキヴィリと関係があった可能性は高そうです。
(個人的な)結論
エリオとカフカ(と主人公)はかつてアキヴィリとともに旅をしたナナシビトでした。
そして、死したアキヴィリの半分がナヌークとして生まれ変わり、半分が星核となったことを知ります。
カフカらがナナシビトから星核ハンターへと転じたのはアキヴィリの星核を探すためです。
そしてついに宇宙ステーション「ヘルタ」にアキヴィリの星核があることを突き止めた。
しかし星核とは裂界に汚染された星神の運命であるため、このままでは単に災厄を撒き散らす存在でしかなり得ない。
裂界に侵食された「星核」を開拓の「運命」に戻す手段として選択されたのが、一度死亡しデータ化した主人公を「ベクター」として星核の容器として蘇生させ記憶を消した上で、再び彼を開拓の道を歩ませることでした。
主人公の記憶を消す必要があったのは、開拓の旅には新鮮な感動が必要だからです。
しかし、記憶を失ったままでは希望通りに、開拓の旅を選択するか分かりません。
そこでカフカは主人公が確実に「開拓」の道を歩むように「言霊」で暗示をかけています。
エリオの予見通り、主人公は星穹列車に乗り込み、再び開拓の旅に出るのでした。