この記事はYoutube投稿したものをブログ用に再編集したものになります。
2025年7月時点の情報を元にネタバレや個人の見解を含んでおり、今後の実装次第で公式と大きく異なる内容となる可能性がありますのでご了承ください。
動画版
みなさんこんにちは。ルト兄です。
キィニチの相棒にして極悪龍のクフル・アハウ。

最初に登場した時は、ファンタジー作品らしからぬ、ファミコン的なドット絵が話題となりました。
二人の出会いは、遺跡の中で腕輪に封印されていたアハウを、キィニチが発見したことがきっかけです。

「龍の遺物物研究会」が腕輪を確認したところ、それは数千年前に遡るほど古い時代の遺物であることが分かりました。

研究会はその腕輪を引き取ることを提案しましたが、キィニチは二つの理由でそれを断ります。
一つ目はアハウの本性は奸智に長けた邪悪な龍であるため、研究会に渡してしまえばその狡猾さで会が崩壊することが目に見えていたからです。
もう一つは、既に目に見えない契約を交わしており、彼と離れることができなくなっていたからでした。

キィニチは例え邪悪な存在であってもそのリスクを正しく理解すれば利用できると考え、彼を外に出して力を借りる代わりに、自分の死後はその肉体を譲り渡す契約をかわします。

こうして二人の奇妙な共生生活が始まったのでした。
しかし魔神任務などのメインストーリーを進めても、アハウは結局何者なのか?という答えはどこにも出てきません。
彼の隠された正体と真の名前は、龍族の遺跡である「チチェンウトゥ」と本拠地「トゥラン大火山」に残されています。
今回は彼の真の正体と、その真名について追求していきます。
アハウの真の正体について
ナタの北部に位置する「聖王」オチカンが残した古代都市オシカ・ナタ。

実はこの「オシカ・ナタ」は人間が1から作り上げたものではなく、遥か昔に存在していた龍の都をベースに作られたものでした。
それが「チチェンウトゥ」という名の古代都市です。

旅人がその最深部に足を踏み入れると、そこで龍の形をした彫像を発見します。
この中には、かつて「聖龍」と呼ばれた存在。
イ・クェクシ・ツボロン・ク・レール——長すぎるので「イレール」とパイモンに名付けられた龍が眠っていました。

彼女は、自分が定め(クフル)に従って動く聖龍であり、その仲間に領主(アハウ)が存在すると説明します。

これにより「クフル・アハウ」とは本名ではなく、「定めの領主」という称号であることが分かります。
つまり「偉大なる聖龍クフル・アハウ様だ」と自己紹介するのは、「偉大なる王キング様だ」のように同じ意味を2回被らせてる感じなので、ちょっと間抜けですね。
さて、アハウで一番よくある疑問が「なぜ彼はドット絵なの?」ではないでしょうか?

その疑問のヒントが彼女との会話にありました。
イレールとはL型自立監視機構統合処理ユニット。

そう「クフル・アハウ(定めの領主)」とは「定められた」プログラムによって動く燃素生命——いわゆる人工知能だということです。

しかし、彼らも最初からそうだったわけではなく、ある出来事をきっかけとして現在の形になったのです。
今よりはるか昔の時代。
天外からの侵略者がこの世界に現れる前のこと。

炎龍シウコアトルはその叡智をもって、トゥラン大火山の「光と熱」を、「データと指令」によって動く「データセンター」に改造しました。

データと指令とは「光の刻印」――コンピュータープログラムのことであり、それを実行に移す素材が燃素――「演算素」です。

演算素(コンプトロニウム)とは「プログラムできる素材」という架空物質のこと。

素材にプログラムを「入力」することで、あらゆるものに模倣することが可能になるのです。
「盗炎の賢者」がマンクやポーナに化けれたのは
この能力によるものでした。

さて、元々「龍」は肉体を持った生物でしたが、復讐の大戦以降にアビスがナタを侵略したことにより、炎龍はナタ全土を燃素化させる「ウィツィロポチトリ」を制作。

これをもってアビスに対抗する手段としました。
ウィツィロポチトリ後のナタでは燃素或い燃素生命体しか存在できないため、「領主」たちは先んじて自ら燃素生命体になることを選びます。

しかし燃素生命体――すなわちプログラムされた生命とは、要するに自分の『意識』をデータ化した疑似人格であり、それが果たして「本人」と言えるのか?
ククルカンは「生命という概念」を根本から覆すこの計画に疑問を持ったために、兄を止めるために英雄シュバランケと協力して炎龍を殺害させたのでした。

なお燃素生命体といっても、その情報を保存するための「核」が必要です。

イレールの場合は「心臓」がその役割を、アハウは「腕輪」がその役割を担っているのでしょう。

火山世界任務に登場した「秘源の龍従」も情報記録用の器の一つで、シウコアトルが作ったものより一回り小さいと書かれているため、イレールの巨大な龍像は炎龍が作ったものなのでしょう。


また「封印」された状態ではプログラムがロックされてしまうため、アハウが自由に動けないのはこれが原因でしょう。

アハウの本名について
さて次にアハウの真名について検討します。
トゥラン大火山に残された龍族による会議の記録には、13体の「クフル・アハウの名簿」が残されていました。

さらにこのうちたった一体が「自分の望んでいない形で」生き残っていることが分かりました。

アハウのドット絵は燃素で形作られた仮初のもので「本体」は腕輪に封印されて自由に動けません。

要するに、望まぬ姿で生き残った1体こそが「アハウ」である可能性が高いということですね。
この記録は複数回分残されており、他に残された「龍の遺書」と組み合わせれば、「生き残った一体」が絞り込めそうに思えませんか?
そういうわけでこれらの書物を分析していきたいと思います。
まずCL-09は先に説明したチチェンウトゥに封印された「イレール」なので確実に除外されます。

評議の一つに、6位と10位が人間に殺害されたので、その対策を練るという会議があるため、これにより6位と10位が除外されます。


次の会議は龍族を裏切ったと告発された8位を処刑するかどうかの会議だったのですが、これが可決されたために8位は除外されます。


ちなみに、彼女が裏切ったとされる理由については、チェーンブレイカーの武器物語に書かれています。
この8位はリアンカという人間の捨て子を引き取り自分の「娘」として育てたのですが、成長したリアンカは「捨てられた者」であれば人も龍も関係なく引き取りました。


そのため龍族の武器技術が人間の手に渡り、後に英雄シュバランケとともに火山攻略の強力な戦力となったのです。

これを8位は「娘の選んだ道」として止めなかったために、裏切り者として糾弾されたのでした。

さて、聖山内を探索すると、「光の遺記」という4体の龍の遺言が見つかります。
これを読むと
CL-01 CL-05
CL-07 CL-12

がシュバランケに敗北し、殺害されたことが分かります。

以上により合計8体が除外されることになります。
また、会議の記録と肩書きをつけ詰めると分かるのですが、
名前の頭が「ア」であるものは男性で
名前の頭が「イ」であるものは女性




と推定できます。
「たった一体の生き残り」は男性龍であるため、残るのは、CL-04かCL-13になります。


さて、これのどちらがアハウなのかというと、実はこれ以上の情報がないために「どちらであるか絞れないの」のが結論です。
これは「一見絞れそうなヒント」に飛びつく、運営の罠と言えるでしょう。
要するにこれを解くには、また別の方向性から考える必要があるということになります。
さて、火山の世界任務を進めていくと、ちび龍ロボから龍族の歴史の解説が挟まれます。

そして、この時のセリフによると13体のうち10体は火山の戦いの時期になくなり、イレールがここを離れてチチェンウトゥへ向かったことが分かりました。
そして、1体が生き残ったのだと。
しかし、この数字を計算すると矛盾点があることが分かります。
この火山の戦いの前に2体が死亡しており、10体がトゥランの崩壊中に死亡。
さらに1体がチチェンウトゥに離脱。
さらにここから生き残った1体を足すと、全部で14体存在したことになります。
2+10+1+1=14
つまりこのちびロボの話を信じるのであれば、火山の外で死んだ龍……人間に殺されたというCL-6と10のどちらかが、「実は生きていた」としか考えられません。
なお、この手の数が矛盾する話はたまに誤訳にしてやられることがあるのですが、本国版及び英語版テキストも確認済みで、またVer5.7でも修正がなかったために採用してよいと思います。

さて、6と10位がどうやって殺されたのかは武器物語「ヤシュチェの輪」に書かれており、それによればシュバランケチームにも参加した古の勇者アホブとイキによって倒されたのだと分かります。
CL-6に関しては彼らの弓により首を射抜かれ、撃ち落とされているため本当に死んでそうです。


しかし問題となるのはCL-10の方です。
10位はイキの作った偽物の宝石におびき寄せられ、薬を飲ませて動けなくなったところを、山に「生き埋め」にしたと書かれています。


そう彼は生きたまま埋められているのです。
アハウが封印されていた場所を思い出してください。
それは埋もれていた遺跡の中でした。

古代の話なので具体的にアハウがどのように封印されたのかはっきりはしていませんが、ヒントになりそう本が一つあり、それが「火山大王と陰縫いの針」です。
この物語は500年前のアビスとの戦いの話で時期的には全く合わないのですが、これに登場する「火山大王」の性格はとんでもなくアハウっぽ過ぎるやつです。

アハウはキィニチと契約しているためか、普段は草元素の緑色体色ですが、実は力を解放した際の姿は「黒龍」なのです。

書籍の内容も「傲慢な性格を利用され、宝石をおとりにされて力を封印される」というもので、CL-10の伝承とかなり似通っています。

なおこれはあくまでも物語であり、さらに後世への警告のために現実とは異なった展開にされています。

要するに火山大王自体はアビスの龍として別に存在していたが、物語の参考としてかつて部族で語り継がれていた英雄の物語を使った。
と言うのが私の考えです。
※作者のトラオレとイキは同じ「こだまの子」です。
どちらにせよ「1体の矛盾」が存在する以上は、生き残りは6位か10位のどちらかとなり、埋められて封印されていたという理由により
CL-10のア・イムチ・パクラフン

がアハウの真の名前であると考えています。
やられ方もなんかアハウっぽいですしね。